| NewsLetter |
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<北九州・山口地区>
今回の、北九州地区からの最大のニュースは、北九州市立大学名誉教授であられる加藤
宗幸先生が、秋の叙勲にて、瑞宝中綬賞を受賞されたことです。加藤先生は33年間もの長
きにわたって北九州市立大学にて教鞭を取られ、教育と研究の両面で、北九州地区のアメ
リカ文学研究の発展に比類なき貢献をなされております。昭和63年から平成2年までは、
日本英文学会九州支部の支部長の重責を担われ、単著として、『ヘミングウェイ・ノー
ト』(九州大学出版会)、『アメリカ文学―脱出と再生への衝動―』、『アメリカ文学の
出発』(共に開文社)の、3冊の研究書を上梓されております。加藤先生のご受賞を、心よ
りお慶び申し上げます。
本年度も、9月例会の開催を例年通り北九州市立大学でお引き受けし、20名強の方々に
ご参加を頂きました。ケルアックとメルヴィルに関する発表を行って頂き、研究発表後に
は活発な質疑応答が行われました。例会に関しましては、会場設営等、まだ至らぬ点が多
いのではと危惧しております。ご意見等がございましたら、会場設営担当の前田までお寄
せください。秋に行われました日本英文学会九州支部大会では、北九州市立大学の新村昭
雄先生が、スタインベックに関するシンポジウムの講師および司会を担当されました。
また、北九州地区では、今年から2年間、『九州アメリカ文学』の編集を、編集長の新村
先生を中心として、担当させていただきます。ご協力のほど、宜しくお願いいたします。
<熊本地区>
熊本アメリカ文学研究会 活動報告
崇城大学 永尾 悟
熊本アメリカ文学研究会の2006年度の発表題目(全5回分)を、熊本地区の活動状況と
して報告致します。 さて、本研究会では、これまでの研究成果として『アメリカ作家の
理想と現実』を今年10月に開文社から出版致しました。本研究会の創設者のお一人であ
る田中啓介先生にご献本出来なかったことが非常に悔やまれますが、多くの皆様にお読み
いただけたら幸いです。
<2006年度の発表題目(5回分)>
・第82回(2006. 2.11) <熊本大学 大学教育センター2階>
題 目: 「バースコントロール運動の創始者、看護師マーガレット・
サンガー
と加藤シズエ」
発表者: 角田 俊治(熊本大学)
司会者: 池田 志郎(熊本大学)
・第83回(2006. 4. 8) <熊本大学 大学教育センター2階>
題 目: 「維新期日本人アメリカ留学生の英文論説」
発表者: 西 忠温(崇城大学・非)
司会者: 楠元 実子(熊本電波高専)
・第84回(2006. 7. 8) <熊本大学 大学教育センター2階>
題 目: 「ビアスの"The Moonlit Road"と芥川の『藪の中』について」
発表者: 田口 誠一(尚絅大学)
司会者: 荒木 栄司(作家)
・第85回(2006. 9. 9) <熊本大学 大学教育センター2階>
題 目: 「ヘミングウェイの"Hills Like White Elephants"をめぐって」
発表者: 池田 志郎 (熊本大学)
司会者: 田口 誠一 (尚絅大学)
・第86回(2006. 11. 25) <熊本大学 大学教育センター2階>
題 目: 「Toni Morrisonの"Recitatif"における人種と記憶」
発表者: 楠元 実子 (熊本電波高専)
司会者: 弓削 美代子
* 熊本地区の世話人、及び事務担当は下記の通りです。 世話人:池田志郎(熊本大学)
田口誠一(尚絅大学)事務担当:楠元実子(熊本電波高専)
<鹿児島地区>
鹿児島大学 千葉義也
今年も例年同様2つの報告をさせていただく。はじめは、日本ジャック・ロンドン協会の
こと。森 孝晴(鹿児島国際大学)教授が副会長を勤める日本ジャック・ロンドン協会は
第14回年次大会を6月17日(土)13時より鹿児島市の中央公民館にて開催した。
鹿児島市で開催するのは初めてではないが、総会に続く研究発表では京都と地元鹿児島
から二人のジャック・ロンドン研究者が短編論を展開した。なお、大会は薩摩藩英国留学
生の研究で知られる門田 明鹿児島県立短大名誉教授の講演で閉めくくられた。
また、日本ジャック・ロンドン協会は昨年12月、森 孝晴・辻井栄滋監修『ジャック・
ロンドン・エッセイ集 第4集 極北もの短編群特集』を発行した。これには日本ジャッ
ク・ロンドン協会鹿児島支部から6名の会員が執筆している。
なお、これは、森氏個人のことになるが、氏は『南日本新聞』のコラム「南天」に14回
のエッセィを連載した。このうち4回がジャック・ロンドン関連で、ここにそのタイトルだ
けでも紹介しておく。「ジャック・ロンドンの見た侍」、「椋鳩十とジャック・ロンド
ン」、「新情報」、「ジャック・ロンドンを読む」。 二つ目は私が所属する日本ヘミン
グウェイ協会のこと。日本ヘミングウェイ協会は6月に、6編の論文に書誌が付された学術
誌『ヘミングウェイ研究』第7号を刊行した。目次を紹介すると次の通り。
■ 上西哲雄 「How to Read A Moveable Feast: On the "Fitzgerald Section"
as a
Case Study」
■ 田中久男 「Home, Homelessness, and New Regionalism-ヘミングウェイが映し出すデ
ィアスポラ・フォークナー」
■ 岡本正明 「ヘミングウェイとウルフ-エクリチュールの両極」
■ 川谷弘子 「ヘミングウェイ、ボーデン、ラモット-三者三様の第一次世界大戦表象をめ
ぐって」
■ 倉林秀男「For Whom the Bell Tolls における文体-定冠詞と不定冠詞から解釈へのア
プローチ」 ■ 塚田幸光「コードとジェンダー-シオドマク版『殺人者』を見る」
■ 千葉義也 編「書誌:日本におけるヘミングウェイ研究-2005」
■ 千葉義也・新関芳生「あとがき」。
なお、この11月に、「現在の視点からその文学と時代を微細にかつ網羅的にとらえ、
再評価を試み」た今村楯夫編著『アーネスト・ヘミングウェイの文学』(ミネルヴァ書房)
が出版された。私も「ヘミングウェイ基本文献」を担当しているが、本書には日本におけ
る最新のヘミングウェイ研究が盛り込まれていると思う。
(Nov.
6, 2006)
<大分地区>
大分大学 雲 和子
大木正明氏が、『愛と正義の西海岸映画講義 サンフランシスコ編』(海鳥社)を9月に
出版されました。これは前回ご紹介した映画講義シリーズの第2弾にあたるものです。取り
扱う映画の本数を半分に減らした分、それぞれの映画への密接度が増しています。映画画
面での検証に加え、現地での検証と、先生のエネルギッシュさに脱帽です。同時に、アメ
リカ映画をこよなく愛しておられることがひしと伝わってきて、こちらもワクワクした気
分で読ませてもらうことができます。さらに気がつけば、この本を持ってサンフランシス
コを巡りたい、という気になっているのですが、読者をそうした気にさせること、それぞ
まさしく、著者の狙いのひとつなのでしょう。
山野敬士氏は、中・四国支部でもご活躍されており、『中・四国アメリカ文学研究』の
最新号(42号)に、“Tennessee WilliamsのStair of the Roof(1941)を読む――両性具有
と「2番目の世界」――”と題する論文を発表されています。
前回の地区便りで、宮崎大学の岡林稔先生が「研究仲間を募る思い」を書いておられま
したが、深く首肯きながら読ませていただきました。